2009年5月6日水曜日

どこかの部屋

  
  
 
心の中にはたくさんの部屋がある
僕たちにはその総数さえ把握できないほど
 
そしてあるとき
僕らの動きとは裏腹に
勝手にその扉は開く
 
思いがけない香りや
ふとした光
音楽、単語、味や肌触りによって
 
濃縮された記憶が
生々しく蘇る
 
 
心のどこかに密やかに眠る
たくさんの部屋
 
鮮度を保ち続ける
匂い立つような出来事